前回は、心理学にはライフサイクルという考え方があって、人の一生を青年期や老年期といったライフステージに分けてそれぞれの発達課題を提示していることを書きました。
ライフサイクル理論で有名なE・H・エリクソンは「自分は何者なのか」を定義する「アイデンティティ=(自己同一性)」の概念を提唱したことで有名ですが、その青年期における発達課題はアイデンティティ(自己同一性)の確立×アイデンティティ(自己同一性)の拡散・混乱です。
この意味するところは青年期において、心がその発達課題を乗り越えていくと自分の全体性を受容して自分は自分であっていいという感覚、そして他者や社会から認められているという感覚を得ることに至ります。
しかし何らかの困難に遭い心がそこで挫折してしまうと、自分自身を認めることができずにこんな自分ではいけないと強く感じ、他者との関係もうまく築けず社会での役割についても混乱が生じて不適応やメンタルが不安定な状態に陥ってしまうと解釈できます。
実際のカウンセリングでのお悩みは、ライフサイクル理論で言うところの青年期前の幼児期や学童期からの影響も大きかったり、青年期後の成人期までアイデンティティの確立というテーマが持ち越されている状態があったりと複雑で、ライフサイクル理論のようにきっちりライフステージが分けられている訳ではありません。
いずれにしても心理カウンセリングにおいてはアイデンティティの確立=自分の全体性を受容して自分は自分であっていいという感覚、そして他者や社会から認められているという感覚を得ることは一番大きな心のテーマであることは間違いありません。
自分自身が自分と向き合っていけば過去に何らかの問題があったとしても自分のアイデンティティは段々と確立できますし、宜しかったら心理カウンセリングをうまく利用して見て下さい。
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心が楽になって“なりたい自分”にきっと変われるはずです。