極端なものの考え方や受け取り方を、鬱や不安症に有効なアプローチである認知行動療法では、“認知のゆがみ”と呼びます。
特徴的な“認知のゆがみ”のパターンについては、代表的なものが幾つかあることが知られています。
今回は前回の【極端な一般化】に続き、【白黒思考】を挙げてみます。
これは、文字通り白か黒、もしくは0か100という極端な考え方で割り切ろうとして、両者の間や曖昧な状態=グレーな部分を認められない思考パターンを言います。
例えば、仕事において何でも完璧にできていないと、できていない部分がずっと気になってしまいます。
そして、できていない部分があると全てができていないと感じて、結構できているところがあるにも関わらず、そこまで否定的に捉えて落ち込みやすくなります。
常に100パーセントからの引き算として物事を捉えてしまい、積み上げてきたものをきちんと評価する足し算の発想がしにくくなります。
また白黒思考を持つ人は、曖昧な状態に耐えられないので、自分ですべてやらないと気が済まずに、仕事を他へ振ったり、他人の助けを求めたりすることがうまくできません。
真面目なのは良いことですが、周囲からは真面目過ぎるタイプに見られます。
カウンセリングでお話を聴いていくと、自分でも気付いていないところでベースに不安があって、完全なイメージから外れることがすごく怖かったり、なかなか他人主体なあり方が変えられなかったりすることがあります。
いずれにしても自分がどのような“認知のゆがみ”を抱えているのかを認識することは大切です。
練習をしながら段々と“認知のゆがみ”を変えていこうとする専門的なアプローチが認知行動療法になります。
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心が楽になって、“なりたい自分”にきっと変われるはずです。