心理カウンセリングには時間設定がある
心理カウンセリングに関するよくある質問疑問です。
今回はカウンセリングの時間を設定する理由についてです。
カウンセリングも終了の時間になると『先生、もっと話したいことがあるんです』『まだ帰りたくない気持ちです』と言うクライエントさんがいます。
心理カウンセリングでは60分とか80分とか時間が設定されています。
私は話の区切りがつくまでなるべく柔軟に対応していますが、やはり時間はきちんと設定しています。
前述のように訴えるクライエントさんがどうしてそのように言うのかを次の面接で聴いてみると、人と別れること自体にとても悲しい気持ちがあったり、つらい日常生活から逃げ出したい気持ちがあったりと様々な想いをお話になります。
その人なりの理由があるのですね。
時間設定をする意味合いとは
しかし時間は無限ではありませんので、やはり時間を設定した枠組みで心理カウンセリングは行われます。
そして、その枠組みを設定することにはきちんとした意味があるのです。
一つにはカウンセリング中というのは日常生活から一旦離れた、あなたが心理的に守られた特別な時間と空間になります。ですから、その枠組みをはっきりさせること自体に意味がありカウンセリングの効果を高めるのです。
そこで心の中の話をしていくわけですが、もし時間に区切りがなければその特別な時間と空間の虜になってしまい(依存的になってしまい)、あなたはいつもの日常生活にきちんと戻れなくなる危険性もあります。
また枠組みをはっきりさせることによってカウンセラーと会っていない時間では、カウンセリングで話した内容を自分自身が考えたり感じたりすること(内省)に意味があり、やはりカウンセリングの効果を高めます。
さらに最終的にはあなた自身が主体的に生きるという意味で、人生は有限の時間の中で展開されていますから『どう時間を使うか?』つまり『どう生きるか?』が心理カウンセリングにおいてはとても重要な意味があるのです。
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