前回に“村上春樹の世界と心理療法の共通点”というタイトルで、心にプラスになる本の紹介をしましたが、皆さんは『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読まれたでしょうか?
主人公は過去に深く傷ついた理不尽な出来事を、十数年来誰にも話さなかったエピソードを、彼女に初めて話し、彼女の協力もあって過去と向き合うため、その真相を知る旅に出ます。
彼女からは『記憶をどこかにうまく隠せたとしても、深いところにしっかり沈めたとしても、それがもたらした歴史を消すことはできない』
『歴史は消すことも、作りかえることもできないの。それはあなたという存在を殺すのと同じだから』
『あなたの中で何かがつっかえていて、それが自然な流れを堰き止めているのかもしれない』と言われて…。
やはりカウンセリングでも同じようなプロセスを歩む事が多くあります。
過去の理不尽な出来事、それは親子関係であったり、兄弟姉妹関係であったり、学校でのイジメであったり。
そして、その過去の出来事と向き合う時機というのもあるようです。
今まで誰にも話したくないし分かっても欲しくないと思っていたのに、信頼できる人や専門家には話したくなってきた、と言ってカウンセリングへお見えになる人も多いです。
そして、適切なサポートを受けながら過去と向き合い、少しずつでも固い憎しみの形が変わってきたり、善悪だけでは割り切れない世界を感じ始めたり、自分の中の深い哀しみを認めて受け止められるようになったり。
それこそ、つっかえていた何かが少しずつ取り払われて、自然な流れに変わり、人生や対人関係も新しく楽な方向へと変わっていくのです。
もちろんそのプロセスは簡単ではなかったり、それなりの苦痛を伴ったりするのですが…。
しかし、そのような変化の時機が訪れた時には、信頼できる人や専門家のサポートを受けて見て欲しいところです。
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