詳しく具体的に

【大人の発達障害を詳しく具体的に】

大人の発達障害が世間に広く知られ、大きな問題になってきたのはここ10年くらいです。

『なんとなく自分は他人と違っておかしい』『人間関係がうまくいかないのはどうしてか知りたい』と訴えても「それが個性ですよ」と言われてしまうケースも多かったようです。

本人に自覚が無い中で、もちろん悪気がなくても、周囲の人から見ると『空気が読めない人』というレッテルを貼られることが多いのが大きな特徴です。

しかし、それは脳の機能の偏りによるためであり、本人も傷つき、何とかしようと悩んでいるのです。
(※診断は必ず専門医に受けて下さい。きちんとした診断基準や心理テストがあります。)

それでは、ここからは脳の機能の偏りによる特徴を具体的に見ていきましょう。

尚、発達障害は画一的な状態があるわけではなく、さまざまなタイプと個性が混ざり合っています。ですから、この特徴がすべてに当てはまるとは限りませんので注意して下さい。

区切り

まずコミュニケーションの面では、言葉のウラが読めないのが特徴です。

相手の言った言葉を文字通りに受け取ってしまうことがあります。周囲からは正直の度が過ぎているように感じます。
それは言葉の周辺にある語調や言い方などに対する想像する力が弱いからです。
ですから、冗談やたとえ話や皮肉が通じないことがあります。

また、抽象的な言葉ではどうして良いかわからず、具体的な言葉に置き換えてもらわないと混乱したり行動に移せません。

よく聞く例では、上司などから「その仕事は適当に処理しておいて」「その書類は良さそうな所に置いておいて」と言われても具体的にどうすればよいか分からなくてパニックになるといった具合です。

また、表情認知ができにくいです。

表情から相手の感情や考えていることを読み取ることが難しいのです。
ですから、相手が怒った表情になっても、自分が怒られていると理解するのが難しかったりします。

さらに本人は状況に合った表情もできなかったりします。
ですから、人間関係がうまくいかなくなることが多くなります。
しかし、もちろん本人の中には喜怒哀楽の感情はちゃんとあり、傷ついているのです。

概念化・パターン認知も苦手です。
つまり物事を全体として捉えることが難しいのです。
一方で細部にこだわりやすいため、仕事や作業の効率が悪くなる傾向があります。

複数の情報を処理することが苦手な傾向があります。
仕事では複雑な指示に対して混乱してしまうことがあります。

環境の変化が苦手で、ものごとが決まった位置にある「静的」な状況で安定する傾向があります。

複数の情報から選んで情報を取り出すことが上手にできません。
たとえば、人ごみのようなガヤガヤした環境の中ではすべての音が頭に入ってきて相手の話を選択的に聞き取ることが困難だったりします。

以上のような具体的な特徴があるのです。
(※診断は必ず専門医に受けて下さい。きちんとした診断基準や心理テストがあります。)

⇒ 大人の発達障害へのカウンセリングについて

区切り4

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