気持ちは状況でなく考え方・受け取り方に左右される

【認知行動療法(CBT)について】

さて、上司に新しいプロジェクトを不意に任されました。

こんな時に、あなたならどんな気持ちが出てくるでしょうか?

Aさんは、とても不安な気持ちが出てきました。
なぜなら、『自分にはできるはずがない』『絶対失敗するに違いない』と思ったからです。

このような時、Aさんは“あたらしいプロジェクトを不意に任された”という状況が、“とても不安”という気持ちを作り出していると思い込んでいます。

しかし、Bさんなら、嬉しい気持ちが出てくるのです。
なぜなら、Bさんは『自分にとってチャンスの到来だ』『とてもいい経験ができる』と思ったからです。

もうお気づきのように、“あたらしいプロジェクトを不意に任された”という状況そのものが、“不安な気持ち”や“嬉しい気持ち”を作り出しているのではありません。

【状況】から【気持ち】が出てくる間のプロセスにある、【その人の考え方・受け取り方】に気持ちは左右されているのです。

図で表すと…

【状況】 → 【気持ち】 ではなく

【状況】 → 【その人の中にある考え方・受け取り方】 → 【気持ち】 になります。

ですから、状況そのものは無色透明のものだと言えます。

感じてみないと普段は意識しない【あなたの中にある考え方・受け取り方】に、私たちの気持ちは常に左右されています。

身体の反応にも影響を及ぼします。
Aさんの場合は、動悸がしたり胸苦しくなるかも知れません。

その結果として、行動も変わってきます。

そして、それが積み重なっていくと、あなたの人生も大きく左右されることになるのです。

また、【あなたの中にある考え方・受け取り方】は、Bさんのように可能性を広げる方向へと作用することもありますし、Aさんのように可能性を制限する方向へと作用することもあるわけです。

Bさんのような人は、積極的・ポジティブと評価されますし、Aさんのような人は、悲観的・ネガティブと評価されるでしょう。

そして、もうお分かりのように同じようなことが積み重なると、Aさんのような人がお悩みになったり、心の病気になったりするのです。

⇒ 無意識にある考え方・受け取り方に気づこう

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プロフィール

中村はじめ
1968年生まれ 男性
心理カウンセラー
公認心理師(国家資格)
精神保健福祉士(国家資格)
横浜(個人開業)及び杉並区(メンタルクリニック勤務)を中心に心理カウンセラーとして活動中。

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